
こんにちは、クリニックWeb総合研究所代表の濱谷です。
今回は「保険診療におけるリスティング広告戦略」をテーマに、保険診療におけるリスティング広告の基本的な考え方はもちろん、実践的な部分についてもお話ししていきます。
保険診療とリスティング広告の相性
まず、リスティング広告について簡単に説明しますと、リスティング広告はGoogleなどの検索エンジンで検索した際に、検索したキーワードに合わせて表示されるスポンサー広告のことです。

効果的なリスティング広告戦略で重要な「相性」の考え方
そして、効果的なリスティング広告の戦略を考える上では、「相性」の考え方が重要であり、またこの相性を考える上では、人の欲求分類について理解しておく必要があります。
潜在的欲求と顕在的欲求
人の欲求には大きく2種類、
「潜在的欲求」と「顕在的欲求」があります。
潜在的欲求が、自分の中に隠れている「〜したい」という欲求であるのに対して、
顕在的欲求は、「〜したい」と自分が明確に意識できている欲求になります。
例で言えば、潜在的欲求は、テレビを見ていて麻婆豆腐の食品のCMがたまたま流れて「麻婆豆腐美味しそう、食べたい」と思う時なんかはその例です。元々、CMを見る前から自分の気づいていない意識の中に麻婆豆腐に対する欲求があったものが、CMを見たことで表に出てきたというものになります。
その一方で、顕在的欲求の例としては、麻婆豆腐が食べたいと自分が明確に意識できているものになります。

保険診療の特徴:顕在的欲求に基づく来院が多い
では、保険診療の場合は、顕在的欲求と潜在的欲求のどちらに基づく行動の上、来院がされているかというと、基本的には「保険診療の場合、顕在的欲求に基づく来院が多い」です。
保険診療の場合、基本的に患者は「今自分が意識している身体の不調(病気やケガ)を治したい」という明確な欲求を持って来院することがほとんどです。
例えば、「インフルエンザのような症状があるから治してほしい」、「歯が痛いので歯医者に診てもらいたい」といった具合です。

保険診療とリスティング広告は相性が良い
そして、顕在的欲求に対しては「リスティング広告」が適しています。
理由は単純で、「〜したい」と自分が明確に意識できている場合、多くの人はGoogleなどで検索するためです。
インフルエンザのような症状があるのであれば、近所で内科や耳鼻咽喉科を検索して探しますし、歯が痛いのであれば、歯科を検索して探すわけです。

リスティング広告では、広告料を払うことでこういった検索に対してのその検索結果の上位に表示させることができるため、顕在的欲求の元にそのまま来院へと導線がつながりやすいのです。

保険診療のリスティング広告で採算を合わせるための判断ポイント
では、リスティング広告を出そうと考えた場合、次に考えるべきは、「支払う広告料に対して採算が取れるのか」という視点です。
この際、保険診療で採算が取れるかどうかの判断は、「初診の単価」では決まらないことに注意が必要です。
院長・運用担当者が見るべきは次の3つです。
- LTV(患者生涯価値):再来・継続通院まで含めた価値
- 診療圏:実際に来院できる範囲
- 院内体制:予約枠・電話・受付オペレーション(取りこぼしがあると赤字化)
単価ではなくLTVで判断する(再来・継続通院・家族来院)
患者との継続的な関係から得られる価値を、LTV(患者生涯価値)と呼びます。
保険診療のリスティング広告でよくある失敗は、
「初診の利益で広告費を回収しよう」とすることです。保険診療は、再来・継続通院で成り立つ診療が多いです。
高血圧、脂質異常症、花粉症、喘息、慢性皮膚炎、整形外科のリハビリなどはその例で、初診→再診に繋げることで回収が進むため、LTVで考える必要があります。ただし、開院直後や広告開始直後に、生涯にわたる収益を正確に予測することは困難です。まずは、「初回来院後12か月の患者1人あたり収益」など、期間を区切って確認するとよいです。
広告費の上限を段階的に整理する
リスティング広告を始める際は、最初から大きな予算を投じるのではなく、クリニックの収益状況を踏まえて、段階的に広告費の上限を決めることが大切です。
特に保険診療では、初診だけでなく、その後の再診によって得られる収益も考慮する必要があります。
具体的には、次の3つのステップで考えるとわかりやすいです。
ステップ1:新患1人あたりの収益を把握する
まずは、過去の診療実績をもとに、新患1人が初診から一定期間にどの程度の収益をもたらしているかを確認します。
例えば、初診から1年間で、次のような収益が得られると仮定します。
- 初診で残る金額:4,000円
- 再診1回あたりに残る金額:3,000円
- 新患1人あたりの平均再診回数:3回
この場合、患者さん1人あたりの年間収益は、4,000円+(3,000円×3回)=13,000円となります。
ここでいう「残る金額」は、診療収入から検査の外部委託費や医療材料費など、診療に伴って追加で発生する費用を差し引いた金額です。
広告費や家賃などの固定費はまだ差し引いていません。
また、平均再診回数は再診しなかった患者さんも含めた新患全体の平均を用います。
なお、上記の金額は計算方法を示すための仮定であり、実際の収益は診療科や診療内容によって異なります。
ステップ2:新患1人の獲得にかけられる広告費を決める
次に、患者さん1人あたりの収益から、広告費以外の経費やクリニックに残したい利益を考慮して、広告に使える金額を決めます。
例えば、先ほどの年間収益13,000円のうち、8,000円を広告費以外の経費や利益として確保したい場合、広告に使える金額は13,000円-8,000円=5,000円となります。
つまり、このケースでは、新患1人あたりの獲得費用(CPA)を5,000円以内に抑えることが目標です。

ただし、この5,000円は広告運用の代行手数料なども含めた獲得費用の上限です。
広告運用を外部に委託する場合は、その費用も考慮して実際の広告配信に使える金額を決める必要があります。
ステップ3:少額から広告を運用し、実績をもとに予算を調整する
新患1人あたりにかけられる広告費の目安が決まったら、実際に広告を配信し、獲得費用を確認していきます。
例えば、月間広告予算10万円で20人の新患を獲得できた場合、広告配信費だけで計算したCPAは5,000円です。
一方、同じ10万円を使って新患が10人しか獲得できなければ、CPAは10,000円となり、先ほど設定した目標を上回ってしまいます。実際の採算判断では、広告配信費に運用代行手数料なども加えて評価します。
目標CPAを上回った場合は、広告の配信地域や検索キーワード、ホームページの予約導線などを見直し、獲得費用の改善を図ります。
反対に、目標CPA以内で安定して新患を獲得できている場合は、診療枠の空き状況なども確認しながら、広告予算の増額も視野に入ります。ただし、広告予算を増やせば、同じCPAで新患を獲得し続けられるとは限らないため、予算を増額した後も費用対効果を継続的に確認することが重要です。
診療圏と競合密度が勝敗を分ける(商圏の設計)
診療圏を考慮した広告の設計(配信)は、特に保険診療の場合かなり重要で、リスティング広告の勝敗をほぼ決定づけると言っても良いです。
理由は単純で、保険診療は「遠くから来る理由」が作りづらいためです。
- 徒歩圏:駅前・都市部(半径1〜2kmが現実的なことが多い)
- 自転車圏:住宅地(半径2〜4km)
- 車社会:郊外(半径5〜10kmもあり得るが、道路事情で調整)
基本的には、風邪を治すために1時間も車を走らせたり遠方まで受診しに行ったりしないということです。
そのため、当然ですがその診療圏に競合が少ないほど他へは流れづらく、反対にその診療圏に競合が多いほど他に流れやすくなってしまいます。
例えば、競合が多い駅前などでは、ビッグワード(症状のみ)では広告単価が高くなり採算が合わない場合、ロングテール(症状×地域×当日)中心へ寄せると、CPA(来院1人あたりにかかる広告料)はより安定しやすくなります。
※ビッグワード•••競合の多い検索ワード。
※ロングテール•••競合の比較的少ない検索ワード。
医療広告ガイドラインと媒体審査:リスティング広告の最低限ルール
保険診療のリスティング広告で最優先すべきは、医療広告ガイドラインと媒体審査の両方を通す設計です。
医療法に基づくガイドラインでは、誇大・虚偽・比較優良・品位を損ねる表現などを避ける必要があります。
一次情報(外部リンク)
広告文で避けるべきNG表現(効果保証・比較・体験談・誇大)
まず避けたいのは次の4カテゴリ(以下、例)です。
- 効果保証:「治る」「必ず」「100%」「痛みゼロ」
- 比較:「地域No.1」「最安」「他院より優れている」
- 体験談:「患者様の声で絶賛」
- 誇大:「絶対安全」「奇跡」「最短で完治」
重要:保険診療は「治療効果」ではなく「受診しやすさ(事実情報)」で組み立てる
訴求は診療時間、アクセス、予約可否、院内導線など「事実」を中心に組み立てます。
表:広告文・LPのOK/NG表現(例)
| 観点 | NG例 | OK例(事実情報寄せ) |
|---|---|---|
| 効果保証 | 「必ず治ります」 | 「症状に応じて医師が診察し、方針をご説明します」 |
| 比較 | 「地域No.1」 | 「〇〇駅から徒歩〇分/〇〇区で診療」 |
| 体験談 | 「口コミで大人気」 | 「診療時間・アクセス・予約方法を掲載」 |
| 誤認 | 「保険で安く受けられる」 | 「保険診療対応(適用は医師判断/症状により異なる)」 |
キーワード戦略:診療科・症状・疾患名と地域を組み合わせる
保険診療のリスティング広告では、「診療科・症状・疾患名」と「地域名」の組み合わせを基本に、自院の診療内容に合うキーワードを検討します。
基本の考え方としては
「診療科・症状・疾患名 × 地域 × 必要に応じた受診条件」
になります。
(例)「内科 ○○駅」「子ども 発熱 ○○市」「高血圧 ○○市」など。
当日・夜間・休日の診療に対応している場合は、そうした条件を含む検索も配信候補になります。
患者の検索意図を分けて考える
患者の検索意図は、大きく次のように分けられます。
- 症状や原因を知りたい:「発熱 原因」「湿疹 かゆみ」
- 何科を受診すべきか知りたい:「じんましん 何科」「膝の痛み 何科」
- 通える医療機関を探したい:「○○駅 内科」「○○市 皮膚科」
- 希望する日時に受診したい:「小児科 休日 ○○市」「内科 当日予約 ○○駅」
広告では、下二つのように受診先を具体的に探している検索を中心に検討し、実際の予約・来院につながっているかを確認します。

診療科別のキーワード例
以下は配信候補の例です。症状や疾患によっては、自院で対応できる範囲や受診前の確認事項が異なるため、診療体制に合わせて選定します。
| 診療科 | 症状・疾患の例 | キーワードの組み合わせ例 | TOPページ以外の リンク先の例 |
|---|---|---|---|
| 内科 | 発熱、喉の痛み、腹痛、咳、高血圧、糖尿病 | 内科+駅名/発熱+地域/高血圧+地域 | 診療案内・症状や疾患別ページ |
| 小児科 | 子どもの発熱、嘔吐、下痢 | 小児科+市名/子ども+発熱+地域 | 小児診療案内・受診方法 |
| 整形外科 | 腰痛、膝痛、肩の痛み、捻挫、骨粗鬆症 | 整形外科+駅名/腰痛+地域 | 症状や疾患別ページ |
| 皮膚科 | 湿疹、じんましん、アトピー性皮膚炎、水いぼ、かゆみ | 皮膚科+市名/じんましん+地域 | 症状や疾患別ページ |
リンク先は、TOPページを設定することも多いですが、それ以外にも疾患名で検索した人には診療内容を説明するページ、当日受診を希望する人には受付方法や予約状況を確認しやすいページなど、受診の判断に必要な情報を届けることで効果的になるケースも少なくありません。
除外キーワードで、受診につながりにくい配信を減らす
除外キーワードは、広告の目的と異なる検索への配信を抑えるための配信設定です。
例えば、患者の受診を目的とする広告では、次のような検索が除外候補になります。
- 求職目的:「看護師 求人」「医療事務 転職」
- 商品の購入目的:「薬 通販」「医薬品 購入」
- 自院で提供していない診療・サービス:対応していない施術名や検査名など
マッチタイプを選び、実際の検索語句を確認する
リスティング広告には、登録したキーワードに対して、どの範囲の検索まで広告の表示対象にするかを決める「マッチタイプ」という設定があります。
例えば、Google広告で「新宿 内科」を登録する場合、マッチタイプによって対象となる検索の範囲が変わります。
| マッチタイプ | 広告の表示対象となる検索の例 | 検索範囲の考え方 |
|---|---|---|
| 完全一致 | 「新宿 内科」「内科 新宿」など | 登録したキーワードと同じ意味・意図の検索を対象にする |
| フレーズ一致 | 上記に加え、「新宿 内科 当日予約」「新宿 内科 日曜日」など | 登録したキーワードの意味を含み、受診条件などを追加した検索にも広げる |
| インテントマッチ | 上記に加え、「新宿 発熱 診察」「新宿 咳 病院」など | 登録したキーワードに関連する検索まで、さらに広げる |
※検索例は違いを説明するためのイメージです。実際の表示対象はGoogleの判定によって変わり、例のとおりに表示されることを保証するものではありません。

少額から始め、広告を表示する検索の範囲を確認したい場合は、できるだけ意図しない検索ワードでの広告配信されるのを防ぐために、完全一致・フレーズ一致を中心に運用する方法はオススメです。
広告文作成:違反せずに選ばれる訴求の作り方
保険診療 リスティング広告で成果が出る広告文は、派手なコピーではなく、
「事実情報」+「患者不安の解消」です。
広告文テンプレ(事実情報×患者不安の解消)
テンプレ1(症状×地域×受診しやすさ)
見出し例:「〇〇区の内科|当日受付あり」
説明文例:「診療時間/アクセス/予約方法を掲載。保険診療対応。」
テンプレ2(小児科:親の不安軽減)
見出し例:「子どもの発熱|〇〇市 小児科」
説明文例:「WEB予約可。初診の流れ/持ち物/注意事項を掲載。混雑時は来院前にご確認ください。」
注意:NGに寄りやすい言い回し
「すぐ治る」「絶対」「痛くない」「地域No.1」などの断定・比較は避け、事実情報で設計することが重要です。
広告リンク先ページに入れたい要素(初診の流れ・持ち物・注意事項)
- 初診の流れ(受付→診察→会計→処方)
- 持ち物(保険証/医療証/お薬手帳など)
- アクセス(地図、駐車場、駅からの導線)
- 予約方法(WEB/電話/受付)
- 注意事項(混雑、発熱対応の導線など)
計測設計:保険診療の広告成果は「予約数」と「来院後の採算」で確認する
リスティング広告の結果(数値)の計測において、院長がまず確認したいのは、広告にいくら使い、何人の新患が実際に来院したか、その獲得費用が採算に合っているかです。
ここでは「新患」を、当院を初めて受診する患者とします。
院長が見るべき指標
確認する指標は、短期の広告成果と、中長期の診療実績に分けて整理します。
| 確認時期の目安 | 主な指標 | 確認すること |
|---|---|---|
| 週次 | 広告費、新患予約人数、新患来院人数、来院1人あたりの獲得費用 | 広告が実際の来院につながっているか |
| 月次 | 来院率、キャンセル・無断キャンセル、予約枠や電話対応の状況 | 予約から来院までに取りこぼしがないか |
| 月次〜四半期 | 診療内容別の再来・継続通院状況 | 必要な継続診療につながっているか |
| 四半期以降 | 初回来院後6か月・12か月などの患者1人あたり収益 | 継続診療を含めて獲得費用を回収できているか |
ただしあくまで確認時期は目安です。
予算の大小等によっても変わるため、新患数が少ない場合や、予約から来院まで時間がかかる場合は、週単位の変動だけで判断せず、一定期間の実績をまとめて評価します。
予約・電話・来院は、それぞれ分けて数える
WEB予約と電話では、計測できる内容が異なります。電話ボタンのクリックは、通話や予約の成立を意味するものではありません。
例えば、次のような結果があったとします。
- WEBからの新患予約:12人
- 電話で成立した新患予約:8人
- 重複を除いた新患予約:20人
- そのうち実際に来院した新患:16人
- キャンセル・無断キャンセル:4人
この場合、新患予約は20人、実際の新患来院は16人です。キャンセルした4人は来院数に含めません。

電話についても、把握できる範囲で「電話ボタンのクリック数」「実際の通話数」「予約成立数」を分けます。
WEBと電話の両方で予約した人や、予約を変更した人を重複して数えないことも大切です。
来院1人あたりの獲得費用を確認する
採算を見る際は、予約1件あたりの費用に加え、実際に来院した新患1人を獲得するために、いくらかかったかを確認します。
来院1人あたりの獲得費用=広告費用÷広告経由と把握できた新患来院人数
例えば、広告配信費8万円と運用代行費2万円を使い、その広告経由の予約から新患16人が来院した場合、獲得費用は次のとおりです。
10万円÷16人=6,250円
この6,250円を、この記事で先述した許容獲得費用(1人の新患獲得にかけられる費用)と比較します。

なお、広告経由かどうかを完全に把握できない場合もあります。
予約時の流入情報や受付での確認など、集計方法を決め、同じ基準で比較することが重要です。
広告クリックから来院までに時間差がある場合は、費用と来院の集計期間もそろえて評価すると良いです。
再来・継続通院は、診療内容に合わせて評価する
再来率や継続通院率は、すべての診療で必ず高くなるわけではありません。
発熱などの急性症状では、改善して再診が不要になる場合もあります。
一方、高血圧や糖尿病など、継続的な管理が必要な診療では、必要な通院につながっているかを確認する意味があります。
そのため、再来・継続通院は診療内容別に集計し、「初回来院後3か月以内」など、確認する期間と対象者を決めて比較します。
院長がレポートで確認する順番
院長が短時間で判断するには、成果と採算を先に確認し、その後に改善策を見る流れがわかりやすくなります。
- 費用:広告配信費・運用代行費はいくらか
- 成果:広告経由の新患予約・来院は何人か
- 採算:来院1人あたりの獲得費用は許容範囲か
- 受け入れ体制:予約枠・電話・受付に問題はないか
- 改善策:検索語句・広告文・リンク先・地域・配信時間をどう調整するか

広告から来院・継続診療までの確認指標
上記の5点に加えて、より詳細に確認する場合は以下を抑えておくと良いです。
| 段階 | 主な指標 | 確認の目的 |
|---|---|---|
| 広告表示→クリック | 表示回数・クリック率・クリック単価 | 配信状況と変化の原因を把握する |
| クリック→予約 | 新患予約人数・予約率 | 広告や予約ページが受診につながっているか確認する |
| 予約→来院 | 新患来院人数・来院率・キャンセル状況 | 予約から来院までの課題を把握する |
| 来院後の継続診療 | 診療内容別の再来・継続通院状況 | 必要な継続診療につながっているか確認する |
| 一定期間の採算 | 患者1人あたり収益・来院1人あたりの獲得費用 | 広告費を回収できているか判断する |
※来院率は、受診予定日を過ぎた予約を対象に集計するなど、期間と計算方法を統一します。
広告を抑制・停止する判断の目安
次のような場合は、予算や配信範囲の縮小、該当広告の停止を検討します。
- 採算が合わない:来院までの時間差と一定の実績件数を確認しても、獲得費用が許容額を上回っている
- 受け入れが難しい:予約枠や診療体制に余裕がなく、新たな患者への対応が難しい
- 表示内容が実態と異なる:広告文やリンク先が、実際の診療内容・受付時間・予約条件と異なっている
表示内容に問題がある場合は、該当広告を速やかに停止・修正します。
採算が合わない場合は、成果につながっていない検索や地域などを確認し、改善できるかを判断します。
また、広告が見られる時間と受診時間は別です。
夜に翌日の予約をする人もいるため、診療時間外という理由だけで一律に配信を止めず、予約方法や電話対応の体制に合わせて調整します。
よくある質問
Q1: 保険診療でもリスティング広告は採算が合いますか?
A: 合うケースは十分多いです。ポイントは「初診単価」ではなく、再来・継続通院まで含めたLTV(顧客生涯価値)で保険診療 リスティング広告の許容CPAを決めることです。さらに診療科と診療圏、受付体制で成果が大きく変わるため、少なくとも「予約→来院→再来」まで追う設計が重要です。
Q2: 医療広告ガイドラインに違反しない広告文はどう作ればいい?
A: 効果保証・比較・体験談の強調を避け、診療時間・アクセス・予約可否などの事実情報中心で組み立てます。広告文だけでなくホームページ側の表記も同時チェックするのが安全です。
Q3: 保険診療で効果が出やすいキーワードは?
A: 基本は「症状・疾患+地域+意思決定(当日/夜間/駅近など)」です。診療科別にテンプレ化し、検索語句を見ながら除外キーワードで無駄クリックを止めると安定しやすくなります。
Q4: 自社運用と代理店依頼、どちらが良い?
A: 院内の運用時間・ITへの耐性・遵法チェックなど一言で言えば、自院の体制的に余裕があるかで判断します。どちらでも「院長が見るKPI(来院・再来・LTV)」は院内で持つのが安全です。
まとめ:保険診療におけるリスティング広告のポイント
保険診療のリスティング広告は、「単価が低いから採算が合わない」ではなく、LTV・診療圏・現場体制で成立させる広告です。
遵法(医療広告ガイドライン)と媒体審査を前提に、症状×地域のキーワードで取りにいき、計測と改善で勝ち筋を太くします。








