SEOコラム

クリニックのSEOにおける重要なE-E-A-Tの考え方とは?

By 2026年10月21日No Comments

こんにちは、クリニックWeb総合研究所代表の濱谷です。
今回は、クリニックSEOでは欠かせない「E-E-A-T」の考え方について解説していきます。

医療はYMYL(Your Money or Your Life:健康やお金など生活に重大な影響を与える領域)に該当し、検索エンジン側からもユーザー側からも「信頼できるか」という視点で厳しく見られやすいです。

E-E-A-Tとは?クリニックSEOで注目される理由

E-E-A-Tとは、Googleが品質評価の考え方として提示している概念で、次の4要素の頭文字です。

  • Experience(経験)
  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

ひとことで言えば医療業界においては、「この医療情報は信頼してよいのか」をGoogleにも患者さんにも伝えるための土台となる考え方になります。

項目わかりやすく一言で言えばクリニックHPでのイメージ
①Experience(経験)実際の診療や患者対応の経験に基づいていることよくある症状相談、受診の流れ、検査や治療の実際が現場感をもって説明されている
②Expertise(専門性)医療の専門知識に基づいて、正確に説明できること専門的な知識や資格を保有していることをHP内でしっかり伝えている
医師が監修し、診療科に合った専門的な内容を分かりやすく伝えている
③Authoritativeness(権威性)その分野で、信頼できる情報源として認識されていること特定の診療領域について継続的に発信し、参考になるクリニックとして見られている
④Trustworthiness(信頼性)サイトや情報が安心して信じられること正しい情報を明確な客観的データ等に基づいて記載している

なぜ医療分野はE-E-A-Tが特に重要なのか

医療分野での情報提供において、E-E-A-Tの考え方が特に重要となる理由は、医療情報が人の命や健康に直結するからです。
Googleの公式資料でも、以下の通り、人の健康に直結するいわゆるYMYL(Your Money or Your Life)分野については特にE-M-E-Tの考え方を重視すると明確に記載があります。

人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-T が優れたコンテンツを特に重視します。Google はこうしたトピックを「Your Money or Your Life」、または略して YMYL と呼びます。
(引用:https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?utm_source=chatgpt.com&hl=ja)

つまり、医療分野のサイト(HP)については、一般的な他業界のサイト以上に、「誰が書いたのか」「本当に専門家が関わっているのか」「安心して受診判断に使えるのか」が厳しく見られやすい分野と言えます。

Googleは、E-E-A-T自体はランキングを決定づけるものではないとしている一方、良いE-E-A-Tを示すさまざまな要素をシステムが見ていると説明しています。
(参考:https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?utm_source=chatgpt.com&hl=ja)

実際のところは「E-E-A-T対策」というよりも、ユーザーにとって客観的に見て、信頼できる医療情報を提供するサイト(HP)であることが大切な考え方と言えます。

分かりやすく言うと、同じ「花粉症」ページでも、

Aというサイトは「花粉症の症状は〜です」とだけ書いてあって、誰が書いたか分からず、更新日もなく、治療の選択肢や注意点も曖昧です。

一方、Bというサイトでは「耳鼻咽喉科医の○○医師が監修」「対象症状」「検査方法」「治療法ごとの特徴」「副作用や注意点」「受診目安」「最終更新日」が明記されています。

花粉症の情報ページの比較。サイトAでは執筆者・治療の注意点・更新日が不明。サイトBでは医師の確認、治療と注意点、更新日が明記されている。

これら2つのサイトを比べた際に後者のほうが、患者さんにもGoogleにも「信頼できる」と伝わりやすいです。これはGoogleが示す “Who(誰が)”“How(どう作られたか)”“Why(何のために)” の考え方にも合っています。

今後AIが益々発展する中でE-E-A-Tの重要性は増していく可能性が高い

E-E-A-Tの重要性についてお話ししてきましたが、サイトにおいて、このE-E-A-Tの重要性は益々高まっていくことが予想されます。

というのも、昨今、生成AIの急速に発展してきており、誰でも容易に文章や図表等を生成することができます。
そして、それに伴いインターネット上で記事などの情報を提供したり、サイトを作成したりすることのハードルは以前までと比べて低くなっており、この傾向はAIの発展、浸透と共に益々加速していき、今後AIによって生み出された生成物がインターネット上にさらに大量に放出されていくことが想定されます。

そうなってくると、AIによって生み出された記事やサイトが溢れて、我々ユーザー側としてはどのサイトや情報を信用すれば良いかの比較、判断が難しくなっていきます。

そういったサイト間、情報間での比較・差別化として重要な要素となるのが、E-E-A-Tによる信頼性評価になると言えます。
それが例えAIによって生成された情報や記事であったとしても、その内容に対して専門的な知識を有する専門家(医師など)が確認、監修しているのであれば、我々ユーザー側としても他の記事と比較して、一定の信頼を置くことができるためです。

AIなどで情報が増える中、誰が確認したか、何を根拠にしているかを確かめることを表す図。

つまり、この情報が次々と生み出されていく生成AI時代においては、情報に対する信頼性が益々重要になっていき、サイトにおけるE-E-A-Tの観点は、今後益々重要な要素になっていくと言えます。

クリニックのHPで大切にしたい要素

実際にE-E-A-Tの観点で、クリニックのHPで共通して意識して整えたいのは、次の要素です。

1. 誰が書いたかを明示する
記事(コラム)を作成する場合、ごとに執筆者・監修者を明記し、医師プロフィールへつなげます。

2. 専門性や経験が伝わる情報を出す
医師の資格、所属学会、診療領域、経験年数、担当分野を分かりやすく載せます。

3. できるだけ根拠を示す
診療ガイドライン、公的機関、医学的に信頼できる情報を踏まえて説明します。

4. 古い情報を放置しない
更新日を明記し、定期的に内容を見直し、古い情報で放置されていないかを確認します。

5. クリニック情報を充実させる
所在地、電話番号、診療時間、院長情報、予約方法、休診情報、費用の目安などを明確にします。

特にクリニックのHPでは、「集客できるか」だけでなく「安心して予約できるか」の観点がとても重要です。
検索で見つけても、医師情報が乏しい、監修が不明、注意点等が分からないHPは、患者さんが不安になって離脱しやすく、反対にE-E-A-Tが伝わるHPは、検索評価だけでなく、予約率や問い合わせ率の改善にもつながりやすいです。
これはGoogleの順位というより、患者さんの心理として自然な流れになります。

4要素別|クリニックのHPで取り組める具体策

ここからはE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の4要素別に実践的にクリニックHPで取り組める具体策についてお話ししていきます。

1.経験:診療現場でよく聞かれる質問に答える

まずは受付や診察室で繰り返し聞かれる質問を書き出しましょう。「初診は予約が必要ですか」「何を持っていけばよいですか」「子ども連れで受診できますか」など、院内では当たり前でも、患者さんには分からないことがあります。

自院で実際に行っている案内を、初診ページや診療ページのFAQに反映するのが取り組みやすい方法です。検査前の準備など医学的な判断が関わる案内は、担当医が内容を確認します。

予約・持ち物・子ども連れの受診など院内でよく聞かれる質問を、自院の案内に合わせたFAQにする流れ

文章だけでは伝わりにくい部分は、実際の院内写真や来院から会計までの流れで補足します。フリー素材を自院の設備や職員のように見せたり、実際にはない相談事例を作ったりしないことも大切です。

なお、経験を示すことと、治療効果についての患者さんの体験談を掲載することは別です。医療広告の注意点は後ほど整理します。

2.専門性:医師紹介と、医学的な確認の仕組みを整える

院長紹介には、氏名・経歴・診療領域・診療方針などを、患者さんが理解できる言葉で載せます。資格や所属は正式名称と現在の状態を確認し、実際に保有している資格や経験を正確に伝えましょう。

ただし、詳しいプロフィールがあるだけで、すべての記事の内容が正しいと伝わるわけではありません。診療ページや医療コラムにも、実際に確認した医師の名前を示し、プロフィールへリンクします。名前を借りるだけの「監修」にはしないようにします。

院内で決めておきたい公開までの流れ

スタッフ・制作会社が下書き → 医師が医学的内容と自院の方針を確認 → 修正を反映 → 確認者・確認日を記録して公開

スタッフや制作会社の下書きを医師が確認し、修正後に確認者と確認日を記録して公開する3段階の流れ

医師には、医学的な正確性や診療方針など、判断が必要な箇所をまとめて確認してもらいます。文章の体裁やリンク切れはスタッフ・制作会社が先に確認しておくと、院長先生の負担を整理できます。

3.権威性:外部から確かめられる活動を、事実に沿って伝える

論文や学会発表、地域での啓発活動などがあれば、テーマ・実施時期・主催者など、事実を確認できる情報を整理します。掲載する際は医療広告のルールを確認し、記載可能な範囲で示してください。

例えば論文の情報を載せる場合は、医師名・論文名・発表先が分かるようにします。
実際の関係を超えて、大学や学会から自院の治療全体が推奨されているように見せる表現は避けます。

論文・発表・地域活動について、何をしたか、いつどこで行ったか、確認できる資料を整理する図

ただ、実績が少ないからといって、大きく見せる必要はありません。まずは確認できる事実を丁寧に整理し、自院の診療領域に関連した情報発信を続けましょう。

また、権威性に関わる要素として外部からの紹介など当クリニックのHPへの被リンクの本数も挙げられることはありますが、こちらは基本的には狙って行っていく類のものではないので、被リンクを増やすための小手先のテクニックなどではなく、誠実に医師として周りの信頼を得ていく活動を続けていくことが根本的に大切です。
検索順位の操作を目的としたリンクの購入などは、Googleのポリシーに違反にしますので絶対にやめましょう。

参考:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー

4.信頼性:根拠・注意点・基本情報を見つけやすくする

信頼性を見直す際は、記事本文と医院の基本情報をセットで確認します。

  • 医療情報の根拠:可能であれば公的機関や学会などの資料を確認し、説明を支える出典を示す
  • 説明の範囲:一般的な情報と、自院で提供している診療を区別する
  • メリット以外の情報:主なリスク・副作用、費用や適応上の注意点も伝える
  • 来院に必要な情報:診療時間、休診日、所在地、電話番号、予約方法を更新する
  • 情報を扱う窓口:運営者、問い合わせ先、個人情報の取り扱いを分かるようにする

患者さんが確認したい情報を、出典などの根拠、リスクや費用などの注意点、診療時間や連絡先などの基本情報の3つに整理した図

更新日は、内容を確認したうえで変更します。古い説明のまま日付だけを新しくしても、患者さんに役立つ情報にはなりません。
診療時間の変更、担当医の変更、参照する資料の改訂などを、見直しのきっかけにすると運用しやすくなります。

サイトの基本確認:HTTPSと予約導線をチェックする

また、こちらは少々技術的なことになりますが、自院のHPがHTTPS化されていない場合はHTTPS化を行いましょう。
HTTPS化とはWebブラウザとWebサーバー間の通信を暗号化(SSL/TLS化)し、データの盗聴や改ざんを防ぐ仕組みで、これにより閲覧するユーザーにとってはHTTPS化されていないサイトと比べてセキュリティの高いサイトとなります。

流れとしては以下になります。

  1. 自院のホームページを開き、アドレスを確認します。
  2. Chromeではアドレス左側のサイト情報アイコンを開きます。
  3. 接続の保護状態を確認します。警告が出る場合は、制作会社や管理担当者に相談します。

自院サイトを開き、アドレス左側のサイト情報から接続の保護状態を確認する3手順の模式図

参考:Google Chrome ヘルプ「サイトの接続が安全かどうかを確認する」

医療広告で注意したいこと

「経験や実績を見せることが大切」と聞くと、患者さんの声や強いアピールを増やしたくなるかもしれませんが、クリニックのホームページでは先ほどお話ししたY-M-Y-L分野でもあり、医療広告のルールへの配慮が非常に重要です。

厚生労働省の医療広告ガイドラインでは、虚偽・誇大な広告や比較優良広告、患者さんなどの主観・伝聞に基づく治療内容・効果の体験談の広告などが禁止されています。

  • 「必ず治る」など、治療効果を保証するような表現を使わない
  • 「地域で最も優れた治療」など、他院より優れているとする表現に注意する
  • 治療効果についての患者さんの声を、信頼性を示す目的で安易に転載しない

資格・実績・自由診療の説明なども、内容や掲載方法に応じた確認が必要です。公開前には最新のガイドラインを確認し、判断に迷う表現は所管の窓口などへ相談しましょう。

参考:厚生労働省「医療法における病院等の広告規制について」

AIで記事を作る場合も、医師の確認と自院の情報を加える

最近は生成AIでの記事作成も方法の1つとしてありますが、そのまま公開してしまうと、存在しない出典や自院では行っていない診療内容が混ざるおそれがあります。

Googleは、生成AIの利用自体ではなく、利用者に役立つ価値を加えない大量のコンテンツ生成などを問題にしています。
「AIで何本作れるか」よりも、「患者さんの疑問に正しく答えられているか」を確認することが重要です。

医療記事では、出典が実在して説明と一致しているか、最新の診療方針に合っているかを確認したうえで医師が医学的内容を確認し、自院の診療の流れや予約方法など、実際の情報を加えます。

参考:Google 検索セントラル「生成 AI コンテンツに関するガイダンス」

まとめ:クリニックSEO E-E-A-Tとはのポイント

クリニックにおけるE-E-A-Tでは、検索評価のためというよりも、患者さんの不安を解消し、信頼してもらうための“設計”という意味合いが大きいと言えます。
特に医療領域はGoogleにおいてもYMYL領域(Your Moner or Your Life)と言われる特に情報の信頼性が重要な領域であり、E-E-A-Tの考え方を大切にすることは非常に重要ですので、しっかりこの点を意識しながらコンテンツを作成、提供していきましょう。

 

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執筆者
濱谷 洸旭
クリニックWeb総合研究所代表/株式会社trendPlus CEO

2017年にWeb広告事業にて独立。金融Webメディアを立ち上げ、開設から半年で月間18万PV達成。その後、個人事業から上場プライム企業に至るまで数十社のWeb集客を支援。多くのビッグワードで上位を獲得。2019年に法人化し、株式会社trendPlusを設立。
自身が中小企業診断士の資格を保有しており、専門的なWeb集客の面と総合的な経営面でのサポートができることを強みに持ち、とにかく「結果(成果)」にこだわる支援を行うことを重視している。
2026年に自身のこれまでの知識・経験を活かし、保険診療のクリニック集患に特化した支援サービスである「クリニックWeb総合研究所」を立ち上げる。